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山崎政憲
1975年生まれ、高知県出身。高知大学大学院理学研究科化学専攻修了後、横浜市のソフトウェア受託開発会社に入社。システムダウンや性能問題に対応するサービスの立ち上げやシステム診断ツールの開発・販売なども手掛ける。2017年に独立し、Airitech株式会社を設立。2018年よりSHIFTグループに参画。
https://www.airitech.co.jp/
※本サイトに掲載している情報は2018年11月 取材時点のものです。

INTERVIEW

当社はITシステムのトラブルシュートを行う会社です。システムがダウンした、性能が出なくなった、あるいは機能がおかしくなったといった時に駆けつけて、原因究明と対策の立案をするというサービスをしています。私たちが今までに手掛けたトラブルシュートの案件で失敗したことは一度もありません。基本的にコンピューターというのは非常にシンプルな原理で動いているものです。人間が指示を与えれば、コンピューターはその通りに動く。動作に問題がある時は人間の指示が間違っている以外の理由はありません。だからこそ私たちは「必ず問題は解決できる」という信念で一つひとつの案件に向き合い、実際に原因が分からずに失敗したということは一度もありません。

献身的な部下への感謝の思いから事業を立ち上げる

山崎政憲

私がプログラミングに出会ったのは小学生の時です。当時は任天堂の家庭用ゲーム機ファミリーコンピュータ(ファミコン)ブームで、テレビゲームが大好きで。そのうちに自分でゲーム作りたいと思い、パソコンを買ってもらって勉強をしていました。パソコン雑誌を買ってはそれを参考にプログラミングを作って遊ぶ毎日でしたね。そのまま大学生活までプログラミング漬けでしたので、卒業後にソフトウェアの開発会社に就職するのは自然な流れだったと思います。

ある時、お客様のところで仕事をしていると、納期の迫ったシステムが正常に動作せず、非常に困っているという相談を受けたんです。そこで私が調査したところ、すぐに問題が解決したんですね。昔からプログラミングに親しんでいて、早くプログラムを書くにはどうすればいいのか、ある程度知っていたところで力になれた。すると「どうやら山﨑は技術が高いらしい、困ったら山﨑に聞け」という話になり、毎週そういった相談事が寄せられるようになりました。トラブルシュートの面白さを実感し、お客様から感謝してもらえたことで仕事のやり甲斐に目覚め、これは一つのビジネスとして成り立つのではないかと思い、事業を立ち上げることになりました。

ちょうどその頃、部下が相次いで退職をしたいと言ってきていたんです。とても信頼していた部下たちでしたので、辞めてほしくなかった。ただ彼らも、次にどういった仕事をやりたいのかというイメージがないまま、とにかく退職したいという話になってしまっていた。それであれば、私が彼らの受け皿になるような働きがいのある会社を作ろうと思ったのです。覚悟を決めて即座に行動に移し、約2週間で会社を設立しました。私自身、経営者になったことはこれまでに一度もなく、不安はものすごくありました。もし失敗したら家族を路頭に迷わせるかもしれない。本当にやっていけるのかという確証もない。ただ、会社を作れば、今まで一緒にやってきた仲間たちと、これからも続けてチャレンジができる。彼らは本当に献身的に頑張ってくれていたので、自然と彼らに「感謝する」という気持ちが芽生えていた。彼らのために、お客様のために、自分に何ができるかということを考えるようになったことが起業のきっかけになったと思っています。

  • 山崎政憲
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技術的に難しいような案件ほどチャレンジをする集団

トラブルシュートの仕事の良いところは、圧倒的に大量のシステムに携わることができるということです。私は年間で約50件のトラブルシュートを担当しているのですが、50のシステムを1からクリエイトするとなると、何年かかるかわかりません。通常のエンジニア、プログラマーが1、2年かけて1つのシステムを完成させる中、私たちは1年の間に数十のシステムを見ることができるのです。しかも、トラブルに見舞われるのは、だいたいプロジェクトの終盤、あるいはサービスが実際に始まってから。お客様が非常に困っている時にサポートに入って問題を解決すると、本当にたくさんの方に喜んでいただける。たくさんのシステムのたくさんの大事な場面に関われるというのは、トラブルシュートならではの醍醐味だと思っています。たとえ技術的に難しい案件でも、それに向かってチャレンジするのが大好きなメンバーが当社には揃っている。難しいテーマを与えられれば与えられるほどやる気になってチャレンジをするという集団なので、必ず問題を解決できているのです。

お客様が実際に困っていることは、本当は別のところに問題があるかもしれず、根本的な原因は何かということをいつも考えるようにしています。例えば、プログラムのバグが取れない時、それはそのプログラム自体の問題ではなく、開発の体制だとかスケジュールだとか、あるいはアーキテクチャといった基本的な方針に問題があるケースがあるのです。お客様にとって耳が痛い話でも、しっかりと切り込んで是正をするということが私たちの役割であり、大事なことだと思っています。結果的にそれで本当に対処すべき問題が解決されて、システムがうまく機能すると同時に、お客様の開発のやり方までも改善され、次からは問題が起きないようにする。そういったところまでやって初めて、お客様からの本当の感謝感激を得られるのではないかと思っています。

今後は5年以内に200人体制にして、会社の規模を大きくしたいと考えています。現在はトラブルシュート、ビッグデータやAIの活用、システム開発などを行っていますが、今後もいろいろな分野にチャレンジできる会社にしていきたいですね。なぜなら、社員にできるだけ多くの可能性を会社の中で見つけてもらいたいと思っているからです。それぞれ人によって向き不向きがある中で、できるだけ得意分野で輝いてもらいたい。その方が困っているお客様をより助けやすくなります。会社の仲間になってくれた社員やその家族に「この会社で働けてよかった、楽しい」と言ってもらえるような会社にする。規模を大きくしつつ、社員一人ひとりが輝ける会社づくりを何よりも大切にし、社員を幸せにすることを追求していきたいと思っています。

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