
- 三浦真
- 1979年生まれ、神奈川県横浜市出身。東京大学経済学部を卒業後、2007年監査法人トーマツ(現:有限責任監査法人トーマツ) 東京事務所に入所。2012年Deloitte Touche Tohmatsu香港事務所に出向。2015年有限責任監査法人トーマツ東京事務所を退所後に独立し、佐藤総合法律事務所に入所。2023年佐藤総合法律事務所を退所し、同年11月に三浦真公認会計士事務所を渋谷マークシティに開設。
- https://miuramakoto-cpa.com/
まずは「自分が幸せになるにはどうすればいいのか」を考えてみてください。きっと、自分だけが幸せになろうとしても本当の幸せは感じられないことに気づくと思います。自分が心から幸せになるためには、まわりの人も笑顔でいられることが大切です。本当の幸せは、自分だけでなく、誰かの幸せを願い、その人を少しでも幸せにできたときに、心にあふれてくるもの。もし人生の早い段階でこのことに気づけたなら、それはとても幸運なことだと思います。

現在は、経営顧問・CFO・社外監査役・社外取締役を務める傍ら、各種講演や講義活動、大学や高校での経営教育を行っています。2025年1月からは経営を体系的に教える『公認会計士三浦真塾』を主宰しており、現在は延べ25名の経営者様が参加してくださっています。学んだ内容やツールは、実際の経営の現場ですぐに活用できると評判です。私の使命は「次の世代に豊かな日本を継承するため、強く賢い会社を増やすこと」。今の日本は、少子高齢化や人口減少、経済力の低下といった深刻な課題に直面していますが、私自身も中学生と小学生の息子を持つ父として、彼らの世代が不自由なく豊かに、平和に生きられる社会を築く方法を真剣に考えています。
父はキリスト教プロテスタントの歴史ある教会の牧師、母は社会福祉施設の職員でした。2人とも「最も弱い立場の人が幸せになることが大切だ」という基準で生きており、その姿勢が私の原点になっています。家は裕福ではなかったものの、困窮した人が教会を訪れると、父はためらうことなく援助をしていました。その姿は、今も強く心に残っています。もし弱者が守られないなら、それは人間界ではなく、弱肉強食の動物世界。強い人は放っておいても生きていける、守られるべきは弱い人だと感じていました。高校まで全て公立校で学び、2年の浪人を経て東京大学に入学しました。その過程で、“数字を通じて社会の仕組みを理解することの重要性”を学びました。当初は政治家を志していましたが、独立した専門性を持つことが必要と感じ、公認会計士を目指すことに。再びの難関試験でしたが、周りの助けもありようやく5度目で公認会計士試験に合格することができました。
大学卒業後、監査法人の東京事務所に入所しました。最も厳格と評される監査法人の中で、最も厳しい部署に配属され、英語を用いた米国会計基準による監査や、英文コンフォートレターの発行業務にマネジャーとして携わりました。監査法人勤務時代には、香港に出向し、アメリカ人・フランス人・中国人が所属する国際的な監査チームで主任を務めました。金融・不動産・観光を中心とする香港は「資金調達額が世界一」とも言われ、日本が学ぶべき点が数多くありました。豊かさを求め、愚直に努力する現地の方々の姿に触れ、日本経済の停滞に強い危機感を覚えたことを今も鮮明に覚えています。


2023年11月、渋谷マークシティに事務所を開設して以来、企業がビジョンを掲げ、戦略を描き、売上拡大・人材育成・コスト削減といった経営課題を具体的に解決する支援に邁進しています。クライアントに伴走する公認会計士として、目の前の経営者様やスタッフの皆様をいかに幸せにできるかを常に考えています。監査法人時代に培った「仕事のクオリティを世界最高水準に」という信条は、今も私の根幹にあります。そして、クライアントが掲げたビジョンをいかに実現へと導くか、その視点を何より大切にしています。ご一緒に練り上げた経営戦略が実を結び、クライアントの皆さんの笑顔に出会えたとき。その瞬間こそが、私にとって最大のやりがいです。
日本経済が「失われた30年」と呼ばれる長期停滞、そして実質賃金が上がらない現状から抜け出せない根本的な原因は、経営者が本来の役割である「経営」を行わなくなってしまったことにあるのではないでしょうか。本来、経営者とは、組織のミッションを示し、長期的なビジョンを掲げ、戦略を描いて組織を導く存在です。しかし現実には、経営とは何かを学ぶ機会がないため、多くの経営者が日々の業務に追われ、「経営」そのものを手放してしまっているように思います。いまの日本に圧倒的に不足しているのは、経営ができる経営者ではないでしょうか。経営を体系的に学び、実践できる経営者を増やすことこそが、日本経済再生の鍵になると私は考えています。経営とは、「答えのない問い」に自ら答えを創り出す営みです。そのためには、まず徹底して学び、「答えのある問い」に100%正確に答えられる基礎力を身につけることが欠かせません。
My Roadは、次の世代に豊かな日本を継承するために、強く賢い会社を増やすこと。そして、経営者を育てることで日本の未来をより豊かにしていくことです。一万円札の肖像にもなっている、近代日本資本主義の父・渋沢栄一は、生涯にわたり多くの企業を創設し、およそ500社の支援を行ったといわれています。私の現在のクライアントは約50社。まだまだ、道半ばです。目指すは、令和の渋沢栄一。彼の精神を受け継ぎ、強く賢い経営者を育てることで、「失われた30年」に終止符を打ちたいと考えています。若い世代の皆さんには、「答えのない問い」に挑む姿勢を持ってほしいと思います。いまの日本の学校教育は、正解のある問いに答える力を重視しています。しかし、社会に出れば正解は誰かから与えられるものではなく、自ら生み出していくものです。だからこそ、自分の使命や大切にしている価値観をしっかりと見つめながら、自分なりの答えを模索し、創り出していくことが大切です。使命や価値観は、一朝一夕で見つかるものではありません。日々学び、人に会い、問い続けることで、少しずつその輪郭が明確になっていく、私はそう信じています。
Loading...