profile
三田利幸
1969年生まれ、東京都出身。学生時代は柔道に打ち込み、卒業後は34才まで高等学校で教員として従事。更なる高みを目指し、予備校で8年間教鞭をとる中で、揺るぎない自信とノウハウを獲得。2012年4月にジャパン国試合格を設立。柔道整復師・鍼灸師の国家試験対策を行う予備校の経営、業界トップクラスの受験者数を誇る模擬試験を主催。“力強い指導”をモットーに、「人生のサポーター」として事業を運営する。
https://jkokushi.jp/
※本サイトに掲載している情報は2022年3月 取材時点のものです。

INTERVIEW

体育会系の部活やスポーツチームでは、レギュラーの座を勝ち取るために、誰もが日々きつい練習に耐えています。レギュラーの座は限られているので、同じぐらい努力してもレギュラーになれないメンバーもたくさんいます。一方、柔道整復師・鍼灸師は、国家試験さえ合格すれば誰もがレギュラーとして、第一線で活躍できるチャンスがあります。競争して誰かを蹴落とす試験ではありません。合格点に達すればいいのです。そう考えれば、頑張れると思いませんか。私はよく生徒たちに「自分を大切にしなさい」と話します。それは自分を甘やかして楽をすることではありません。レギュラーになるために努力するということです。

生徒一人ひとりに合わせた「教育的配慮」を目指す

三田利幸

学生時代は柔道に明け暮れていました。素晴らしい恩師との出会いから教職に憧れ、体育大学に進んで教員免許を取りました。20代の時、高校で体育教員を務めながら、夜間学校で勉強してあん摩マッサージ指圧師の国家資格を取りました。体育教員として医療系のスキルや知識を身に着けることで、生徒に何かあった時に役立つと考えたのです。働きながらの勉強は大変でしたが、若かったこともあり、それほど辛いと思いませんでした。

若いうちはただがむしゃらに仕事をこなしてきましたが、30代半ばにもなると、周囲と自分の立ち位置が見えてきます。自分が目指すのは、生徒一人ひとりの状況に合わせて必要な指導をする「教育的配慮」を実現することだと気付いたのも、その頃です。当時の学校での仕事もやりがいがあり充実していたのですが、他の道を模索してみようと、予備校に転職しました。講師として8年間働く中で、公的な教育機関であっても予備校であっても、必要なのは教育的配慮だと確信し、43歳の時に柔道整復師・鍼灸師国家試験対策予備校を立ち上げました。受験生にとって最善のフォローを心がけ、他のどの学校よりも受験生本位の国家試験対策を展開しようと決意しました。

まず、模擬試験の作成から始めました。入学試験なら第一希望からすべり止めまで何校でも受験して合格したところに入ればいいのですが、国家試験は一発勝負です。すべり止めはありません。本番まで定期的に模擬試験を実施することで、どれだけ習熟度が上がったか、弱点はどこかを把握することが大切だと考えました。今でも年6回の模擬試験には力を入れていて、模擬試験作成チームだけで30人程度のスタッフがいます。ありがたいことに、全国の柔道整復師・鍼灸師専門学校の7割近くが私たちの模試を採用してくださっています。

  • 三田利幸
  • 三田利幸

全国どこにいても受講できるオンラインコースも開設

目先の採算のことはあまり考えず、3年先、5年先に「よかった」と思えるように、やるべきことを実践してきました。開業2年目以降は教員を増やし、模試だけではなく指導も始めました。受験生には、模試の結果を踏まえて合格に必要な学習計画を立ててもらっています。その際、一人ひとりの学習計画を管理し、きめ細かなフォローをすることが教育的配慮であり、私たち教員の役割です。若い教員たちも受験生の習熟度や計画に合わせて熱心に指導し、受験生の気持ちに寄り添ったフォローをしてくれています。

新型コロナウイルス禍の影響もあり、通塾せずに授業が受けられるよう昨年からオンラインコースも開講しました。ネット環境さえあれば全国どこにいても受講できます。通塾と同等のきめ細かなフォローを提供するのにまだ課題はありますが、国家試験対策は都心でしかできないというイメージを変えていきたいと思います。限られた期間ですが、私たちは受験生の「人生」をサポートさせていただいています。中途半端な教育体制では、目標を達成することはできません。一人ひとりの受験生にできることを考え、妥協しない指導をこれからも続けていきたいと思います。お預かりした生徒さんの合格が、私たちにとって何よりの喜びです。また、今は柔道整復師と鍼灸師のみですが、いずれ他の分野の国家試験対策もできればと考えています。時間はかかるかもしれませんが、必ず実現したいですね。

「忙しいから」「時期尚早だから」などと言い訳ばかりしていては、自己実現は達成できません。私が出会った受講生の中には、社会人として忙しく働く方、幼いお子さんを寝かしつけた後や早朝に勉強する主婦の方もいました。どんな環境であっても、目的や目標に照準を合わせて、自分自身を変えることが大切です。思い通りにいかない時こそ、自分の目指すゴールをしっかりと見据え、そこに合わせることを意識してみてください。そうすれば、一歩ずつ着実に前に進めるはずです。

ページの先頭へ