
口腔外科は外科なので、やっぱり技術が大切です。私たち医師の腕一本で成果が変わるからこそ、スタッフたちには常にスキルアップを心掛けるように伝えています。そして、当院にルンルン気分で来る患者さんはいないので、医師を含む全スタッフがホスピタリティーの心を持ち、患者さんの不安に寄り添って、少しでも恐怖心や不安を取り除くよう努めています。
親知らずの抜歯に特化

当院は、親知らずの抜歯に特化したクリニックです。本当に親知らずの抜歯しかしていないことが特長で、虫歯治療のための設備や材料は置いていません。標ぼう科目も「歯科」とは書かず「口腔外科」のみを表記しています。そのため、一般的な歯科医院とは競合にはならず、どちらかといえば協力関係にあります。一般的に、歯科医院で抜歯できない場合、患者さんは大学病院の口腔外科を紹介されますが、大抵は何度か通院する必要があり、それなりの時間を要します。一方当院は、初診の日にすべてを完結できるので、特に忙しいビジネスパーソンに好評です。JR新橋駅烏森口から徒歩5分と、便利な立地であることも喜ばれています。
2001年に公開された映画『ウォーターボーイズ』をご存知でしょうか?あの映画のモデルになったのは、私が所属していた埼玉県立川越高校の水泳部です。主将を務めていた3年生のときに、文化祭で披露するシンクロをテレビ局に売り込みに行き、テレビ朝日のニュース番組『ニュースステーション』で特集されたことがきっかけで映画化され、私も演技指導などで関わらせてもらいました。映画制作後は映画業界に入ることも真剣に考えましたが、将来のために大学進学することを決め、歯学の道に入りました。歯学部を卒業後は大学病院の口腔外科に所属して、日々研究に熱中していました。自分の親知らずの抜歯技術が人よりも優れていることに気付いたのは、臨床経験を積むために病院に勤めていた頃のことです。
そこで、全国的にも珍しい頃から親知らずに特化した外来を立ち上げ、親知らずの専門医として診療を始めました。また、歯科の世界においては、一つのクリニックで虫歯・差し歯・歯周病・インプラント・小児・矯正など全ての治療に対応することが当たり前になっていますが、どれか一つに特化したクリニックがないことに疑問を感じるようになりました。口腔外科専門の開業医がいないことに気付き、「誰もやっていないからこそやってみる価値がある」と考え、開業を決意しました。新しいことを考え、誰もやったことがないことに挑戦する精神は、水泳を通して学んだことでした。
これからは専門性の時代
注力していることは、当然ですが専門医としてのクオリティーです。「早く」「痛くないように」「腫れないように」、この3つは必ず心掛けています。これはあまり知られていませんが、大学病院の口腔外科で親知らずの抜歯を担当するのは、ほとんどが1年目の医師です。抜歯は口腔外科では最もベーシックな治療なので、若手が担当するのが慣習なのです。しかし、ベテランの開業医でも「できない」と判断して大学病院に紹介するのに、なぜ病院では若手が対応するのか、私は疑問を感じています。それなら、私のように10年以上親知らずを抜き続けて来た専門医が担当した方が、患者さんも安心ですよね。
開院から2年数カ月が経ちましたが、おかげさまで2カ月先まで予約が埋まっていて、需要が高いことを感じています。スタッフも抜歯専門なので、スキルが日に日に上がっていて、常に最高の治療を提供できていると自負しています。今後は、これまで以上に講演活動や執筆活動も積極的に行っていきながら、専門クリニックの強みやメリットを広めていきたいです。歯科医師の中には親知らずに対して間違った見解を持っている人もいるので、正しい知識の発信も続けていきたいと思います。そうして当院のブランティングを強化しながら、唯一無二の価値をつくり、社会貢献につなげていきたいです。
My Roadは、「好きなことを好きなだけ、信念を持ってやり続ける」。今の私にとってのそれは、親知らずの抜歯を通して人々に貢献すること、そしてそれを突き詰めることです。おかげさまで毎日診察は忙しいですが、自分がやりたいことで忙しい毎日は、充実感に満ちあふれています。それともう一つ、仕事を通じて患者さんとスタッフを絶対に幸せにすると心に誓っています。関わるものすべてに責任を持ち、関わる人々の人生に責任を取り続ければ、どんな分野でも成功できると思っています。これからも、スタッフの人生の大切な時間をお預かりしていることへの感謝を忘れずに、患者さんもスタッフも幸せにするクリニックを育てていきます。