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秋岡正之
1964年5月10日生まれ、岡山県倉敷市出身。倉敷工業高校・機械科を卒業。日本電子工学院メカトロニクス科卒業し、三井ミーハナイトメタル(株)岡崎工場に就職2年間の鋳造実務を経験。87年4月秋岡鋳造所に戻り製造課長、製造部長、工場長を経て2005年副社長就任。11年に秋岡貿易(大連)有限公司を設立し董事長就任。20年5月社長就任。
http://www.akioka1966.co.jp/
※本サイトに掲載している情報は2021年9月 取材時点のものです。

INTERVIEW

企業の成長は従業員のみなさん、サプライヤーさん、各お客様があってこそで、共にビジネスをする皆さんがより良い方向に進み、成長できる環境づくりが必要不可欠と考え、会社としての組織・体制づくりの取り組みに注力してきました。設備や機械への投資も重要ではありますが、いずれ老朽化します。しかし経験を積み重ねた人の知恵や経験は、未来へさらなる可能性を広げることができます。今後も人材雇用や育成にも積極的に取り組んでいきます。

町工場から会社としての組織・体制づくりの取り組みに注力

秋岡正之

現在、鋳物の製造、輸入、調達、販売を手掛けており、さらに機械加工等の付加価値を加えて部品としてお客様へ販売させていただいています。当社の特徴は、我々が自分たちの鋳造品、鋳物づくりで培った技術、経験、ノウハウを海外の企業にも提供すること。また、海外の工場で製造した鋳造品を当社が購入し、当社の製品として日本のお客様へ届けさせていただいています。

親が鋳物工場を営んでいたため、幼いころから手伝いをしていました。中学生の時には工場の手伝いではじめて小遣いをもらい、働いた対価としてお金をもらうことを学び、自分も将来はこの仕事をするのだろうと考えていました。学生時代は野球やラグビーの打ち込む毎日だったのですが、大学卒業後は、先代社長から規模の大きな鋳造工場で修行してこいと言われ、身内から離れた環境で社会人としての基礎はもちろん、2年間様々な経験をさせていただきました。その後、父は私が工場に戻る事を機に工場の移転を決め、移転と同時に工場は有限会社から株式会社アキオカに変わりました。立場は経営層になるのですが、外で経験したことを生かしながら工場内で従業員と一緒に、より良いモノづくりに取り組んできました。

鋳物の製造だけでなく、海外への生産委託、加工業者との協業により企業の規模も大きくなり、これまでの運営方法ではうまくいかないことが増えてきました。そこでこれからの時代にあった新しいやり方に変えていこうと、3年前に私が社長に就任しました。

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人の知恵や経験は、未来へさらなる可能性を広げる

オーナー社長として良い部分は継承しつつも、関係者とのコミュニケーションを通して信頼関係を作り、一つひとつの課題や改善が必要な点に目を向け、積極的に制度や体制の変更を行っています。また、従業員の働き方も、賃金や労働環境、ワークライフバランスなどを充実させ、働く人にとって、働きがいのある企業を目指しています。社員にとって自社の製品に誇りをもち、仲間が一丸となって新しいことに挑戦できる環境を作ることで、一人ひとりがプロ意識を持ち、お客様のニーズや要望にお応えすることはもちろん、プラスアルファの付加価値を提供できる組織作りを進めています。

仲間が今の私の何よりもの財産です。家族のような温かい思いやりのある社風は大切にし、部署に関係なく団結の強さ、学生時代のラグビーで培った一番の言葉「一人はみんなのために、みんなは一人のために」の精神が当社には浸透していっているのだと思っています。今後も人材雇用や育成にも積極的に取り組み、投資していきたいですね。

ぜひ若いみなさんにも失敗に恐れず、いろんなことにチャレンジしていってほしいと思います。大きな失敗や、立ち直れない失敗をしないためには、周りの人や先輩にいろんな話を聞きながら多くの失敗を繰り返すことが経験になってみなさんの力になっていくと思います。失敗したことが自分の経験として蓄積され、知識・経験・ノウハウとして積み上がっていきます。失敗は過去じゃなくて歴史だと思ってたくさん失敗して、たくさん積み重ねることで大きな成功、成果が得られると思います。われわれも応援しています。頑張ってください。

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